志垣豊子のコラム

5.思っても口には出せないことがある。

「何でも口に出せばいいというわけじゃなし・・」
「気を悪くするかなあと思って言わないけれど、雨降って地固まるかも・・」と、
娘たちを心配する場面にも、よく出くわします。

基本的には、「迷ったら言わない」が原則ではないでしょうか。

子育てに関しては、時間が解決することが結構多くあります。ただ、言おうか言うまいか・・の迷いは、 マゴのことより、どうも娘たちの生き方や暮らし方にあるようです。

子育ての方法や考え方が時代と共に変わるのは承知していますが、娘たちがあまりにも子供と向き合いすぎていて、 「母子だけの世界」に留まり過ぎているように感じると、不安がよぎります。

同年代の女性同士支え合いながら建築家の道を歩んだおばあちゃんは、
「娘は好きな道を断って子育てに専念しているのだけれど、子離れのいつかを見据えて、少しでも自分の夢への時間に触れておいたら・・」と気遣います。

親の八面六臂な生活を見た娘たちは、ゆっくり子育てする夢を育ててきたのかも・・と、 胸の中を涙だらけにしながら、口に出せない想いをかみしめているのです。

働こう、勉強しようという気になったら、一緒にマゴ対策を練りましょう。

待っています。

(次号につづく)

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志垣豊子 しがきとよこ

DreCome60 grannny net 主宰。
2014年春まで、50代女性の異業種交流ネットワーク「50カラット会議」代表。

60代メンバーが増えたのを機会に、娘たちとのコミュニケーションを考えるgranny net
を開設しました。私には娘と息子に、合わせて3人マゴがいます。小学生と中学生。

歳をとるのは誰も初めて。けれど人類の歴史は長いのです。学べることはたくさんありそう。
自分の生き方と共に、娘たちマゴたちが笑って過ごせる日々のために出来ることを見つけたいと思います。

granny netにはいろいろな職業、失敗も含め子育て体験豊かなおばあちゃんがいます。
例えば、医者、料理研究家、建築家、編集者、心理学者、作家、画家、ファッションデザイナー、 市場調査研究者。みんな笑うこと、喋ることが大好き。

いつまでも誰かと一緒にごはんを食べたいと作った本に、『笑ってごはん』(家の光協会刊)も あります。

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